「夏子の酒」@尾瀬あきら

★★★★★

1988年-1991年

全12巻

夏子は、東京でコピーライターとして働いていましたが、兄で佐伯酒造の専務だった康男が亡くなり、その遺志を継ぐべく実家に戻ることになります。康男は「まぼろしの米」と呼ばれる「龍錦」を使って日本一の吟醸を醸造する夢を抱いていましたが、病に倒れてしまい、わずかな「龍錦」の種もみを手に入れた直後に亡くなってしまったのでした。

夏子は兄の夢を受け継ぎ、実家の酒造りを再興するために決意します。最初は理解者であり、杜氏として働く山田だけが夏子の同志でした。夏子は明るさと行動力を発揮し、仲間を増やしながら、「龍錦」の種もみを増やして日本一の酒を造ることを目指します。

物語には夏子を取り巻くさまざまなキャラクターが登場し、それぞれが夏子の酒造りに協力したり、時にはライバルとなったりします。杜氏の「じっちゃん」こと山田や、兄の後輩である草壁、同級生の冴子、そしてライバル美泉の蔵元である内海などが、夏子の魅力的な仲間として物語を豊かに彩ります。

日本酒にはあまり興味がなかったのですが、読んでいるうちにものすごい惹きこまれてしまいました。

日本酒造りなのか、コメ作りなのか、無農薬栽培へのこだわりなど、すごいものがあります。

日本酒は奥が深いですね。

素晴らしい作品です。

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