★★★★★
2007年-2010年
全5巻
織田信長と今川義元の話です。
今川義元を討ち取った桶狭間の戦いまでのストーリーを見事に描いています。
今川義元は描き方によっては貴族の真似事をした馬鹿な大名といったものもありますが、こちらはものすごい戦国大名としての描き方をしています。
確かに今川家を強化し、徳川家康を配下に加えていた手腕、その軍師である太原雪斎との関係など、分かりやすく、きっとこうであったのだろうと思わせるところがあります。
そして、織田信長も出自は大名になれる身分でなかったところから多くの裏切りを乗り越えて見事に終わりをまとめた手腕なども、綺麗にまとめられていました。
NHKの大河ドラマどうする家康で家康が兵糧入れを行った場面なんかも出てきたのも良かったです。
桶狭間の地形など知らず、雨の中簡単に本陣に迫れたのだろうと思っていたのですが、今川義元もしっかりと陣を敷いていたであろうところとか、そこまでの油断をしていなかったという描かれ方をしていたのは現実感がありました。
改めて素晴らしい作品だと思います。