★★★
1996年
全1巻

●あらすじ(GEMINIより)
『青木雄二 漫画短編集』は、社会派金貸しマンガの大ヒット作『ナニワ金融道』を生み出した異色の漫画家・青木雄二が、本格的に漫画家として躍進する前後に手がけた貴重な初期短編群を集めた至高の作品集です。
本作に収録されている物語の多くは、作者自身が漫画家になる前に経てきた多種多様な職業経験(デザイン事務所経営、土木作業、各種商売など)や、昭和の社会の底辺をたくましく、時に泥臭く生きる人々のリアルな吐息がそのまま反映されています。
登場人物たちは、決してスマートなエリートやヒーローではありません。商売の失敗、借金、欲望、男と女の生々しい泥沼の愛憎、そして格差社会の歪みに翻弄される泥臭い人間たちです。彼らは冷酷な資本主義の現実やお金の魔力に打ちのメサれそうになりながらも、どこか諦めきれないしたたかさと人間臭さを撒き散らしながら泥臭く蠢いています。
青木雄二作品の真骨頂である「資本主義社会の裏側」や「金と欲望に振り回される人間の性(さが)」に対する鋭い観察眼とマルクス主義的な社会批判の眼差しは、この初期短編の段階からすでに強烈な異彩を放っています。独特の太く泥臭いタッチで描かれる絵柄と、身も蓋もないが真理を突いたセリフの数々は、読者の胸にズシリと重く響きます。
『ナニワ金融道』の原点とも言える泥臭い情念と、昭和という時代が持っていた熱気・悲哀が凝縮された本作は、人間の汚さや愚かさを包み隠さず晒し出しつつも、どこか切なく愛おしい人間讃歌となっています。
青木雄二という唯一無二の異能の漫画家が、どのような原体験と視点を持ってあの傑作を生み出すに至ったのか、そのルーツと泥臭い人間ドラマの神髄を存分に堪能できる、全1巻に凝縮されたファン必読の短編集です。
●感想
どこまでいってもナニワ金融道っぽさがありますね。
いろいろな人生があるなぁ。