★★★★
2013年-2019年
全13巻
●あらすじ(チャットGPTより)
高校1年生の田中くんは、どこまでも無気力でけだるげな少年。授業中に居眠りするのは当たり前、何かをやろうとするにもすぐ疲れてしまい、極力無駄な動きをしないように生きている。そんな彼にとっての理想は、「一日中何もせずにゴロゴロすること」。しかし、現実はそううまくはいかず、日々の生活では意外と体力や気力を求められる場面も多い。そんな田中くんの“けだるげライフ”を支えるのが、親友の太田くんである。
太田くんは田中くんとは対照的な存在で、長身で筋肉質、性格はまじめで面倒見が良く、黙々と人の世話を焼くタイプだ。田中が机に突っ伏して寝ている時は抱えて移動させ、持ち物を忘れたときは自ら届けてくれる。田中のけだるげライフは、まさに太田あってこそのもの。太田もまた田中のだらしなさを責めることなく受け入れており、二人の関係はまさに絶妙なバランスで成り立っている。
物語は基本的に日常のささやかな出来事を描いたエピソードの積み重ねで構成されている。たとえば、学校の文化祭や体育祭、夏休みのプール、季節ごとのイベントなど、特別なことは起きないが、それぞれの場面で田中くんなりのけだるさとの格闘が展開される。そして、それを取り巻く個性的なクラスメイトたちの存在も物語に彩りを加える。
代表的なキャラクターとして、田中を尊敬して「師匠」と慕う小柄で明るい少女・宮野がいる。彼女は田中のけだるげさに憧れ、自らも“けだるいキャラ”を目指して努力するが、結果的に空回りすることが多い。また、クールで美人な加藤さんは、田中のだらしなさに呆れつつも、どこか放っておけないと感じている様子。こうした女子キャラとのかかわりは、恋愛要素こそ強くないが、田中の人間性をより浮き彫りにする重要なエッセンスとなっている。
また、田中には一つ年下の妹・莉乃がいる。彼女はしっかり者でありながら、実は過度なブラコン気質を持っており、兄に対する愛情表現がやや重たくなることも。しかし田中はそれすら気づかぬほどマイペースで、莉乃の想いが報われることは少ない。
物語の後半では、田中たちの日常にも少しずつ変化が訪れる。進級や進路の話題、バイトの話、将来の夢についてなど、高校生活のリアルな側面が静かに描かれる。しかし、田中は相変わらずけだるげで、そのスタンスを崩すことはない。むしろ、どれだけ周囲が変わっても「けだるげな日常」を守ろうとする姿勢は一貫しており、それが彼の最大の魅力である。
『田中くんはいつもけだるげ』は、一見するとただの脱力系コメディに思えるが、実際には人間関係の温かさや、他者に頼ることの大切さ、無理をせず生きることの価値をそっと教えてくれる物語である。田中という一人の“動かない”主人公を中心に、動き続ける周囲の人々が交わりながら、どこかほっとする優しい時間が流れていく。
●感想
ほのぼのとした漫画。
ここまで無気力でいられたら、それはそれで面白いかもしれない。
でも、周りがその状況をうまく使ってくれないと無理。
友達に恵まれているなぁ。