「空のキャンバス」@今泉伸二

★★★★★

1986年-1987年

全7巻

●あらすじ(チャットGPTより)

今泉伸二『空のキャンバス』は、幼いころに憧れの少年と出会ったことをきっかけに、器械体操へ情熱を注ぐ少年・北野太一の成長と葛藤を描く物語である。幼い太一はヒーローを気取る活発な子どもだったが、ある日、自分より年上の少年、太一が後に「あいつ」と呼ぶ存在と出会う。太一が憧れを抱くのは、その少年が見せた鮮烈な月面宙返りだった。まるで空中に自由自在に絵を描くように宙を舞う姿は、太一に初めて「空を飛びたい」という純粋な衝動を与える。

しかし、その少年はある出来事を境に、太一の前から姿を消す。太一にとってそれは“憧れの消失”であり、同時に“追いつくべき目標”となる。小学校時代の太一が大怪我を負ったのも、その少年を救おうとした時だった。背中に大きな傷を負い、普通ならスポーツとは縁遠くなる怪我だったが、太一の心からは「あいつをもう一度見たい」「あの月面宙返りを自分も飛びたい」という思いが消えなかった。

中学生になった太一は、その強烈な憧れを追うために器械体操を始める。身体能力は高く、強い空中感覚もあり、太一はみるみる上達していく。天性のひらめきと大胆さで、太一は短期間で才能を開花させ、部内でも注目される選手となる。しかし、順調に見えた成長の裏で、幼少期の大怪我が静かに太一の身体を蝕んでいた。背中の痛みは太一にしか分からず、無理を重ねるほど悪化していく。それでも太一は、目標である「あいつ」との再会を心の支えに、痛みに耐えながら練習を続ける。

高校に進学した太一は、体操部でさらに実力を伸ばし、全国を目指すレベルの選手へと成長する。この頃出会うのが、同じ体操部の少女 赤城はるか である。はるかは努力家で、基礎を丁寧に積み上げるタイプの選手。太一とは対照的だが、その真面目さと純粋さが太一を支え、互いを成長させる存在となっていく。はるかは太一が背負う痛みや焦りに気づき、陰ながら彼を励まし、太一もまたはるかのひたむきな姿勢に刺激を受ける。二人の関係はライバルであり仲間であり、やがて欠かせない絆となっていく。

物語が大きく動くのは、太一の前に、かつての「あいつ」が再び姿を現す瞬間である。一度は憧れ、そして追い続けてきた存在を目の前にして、太一は強く拳を握る。自分の体操がどこまで届くのか、あの時の月面宙返りに追いつけるのか――彼は再会した「あいつ」に勝負を挑む決意を固める。しかし同時に、背中の痛みは限界に近づいていた。これ以上続ければ選手としてだけでなく、日常生活にも支障が出る可能性がある。それでも太一は、そのリスクを承知で自分の体操を貫こうとする。

クライマックスでは、太一が背中の激痛に耐えながら、幼い日の憧れに真正面から挑む場面が描かれる。空中に描く一瞬の軌跡――“空のキャンバス”に、太一が自分自身の技と想いを刻む瞬間である。それは勝ち負けを超えて、太一が過去の自分を超え、憧れを現実へと変える象徴的な場面となっている。

●感想

小学生のころに読んで初めて感動した作品です。

これは未だに覚えています。

すごい作品です。

この後神様のサウスポーという作品もありました。それもよかったのですが、やはりこちらの作品は別格です。

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