★★★★
2008年-2009年
全4巻
●あらすじ（チャットGPTより）
『ばりごく麺』は、能條純一によるラーメンを題材にした漫画で、2008年から2009年にかけて『ビジネスジャンプ』で連載され、全4巻で単行本化されています。本作は、ラーメン作りに懸ける情熱や技術を描きつつ、能條独特のユーモアや誇張表現が随所に散りばめられ、単なる料理漫画の枠を超えたエンターテインメント性を持っています。物語は、うだつの上がらない新人サラリーマン、潮崎朗馬が主人公です。ある雨の日、彼は雨宿りのために立ち寄ったラーメン店で、先客がラーメンを食べ終わると「まずかった———っ」と一言だけ残し去っていく、奇妙な体験をします。その体験がきっかけとなり、朗馬はラーメンの世界に強く惹かれていきます。
朗馬はやがて、ラーメン職人である榊原麺太と出会い、彼の下で修行を始めます。麺太は「ラーメン…湯切り…命!!」と豪語する人物で、湯切り一つに命をかけるその技術は、麺の表面に均等な鱗状の傷をつけ、スープと一体化する「龍鱗麺」を生み出すものです。この技術は見た目の派手さだけでなく、味の深みを増す効果も持ち、朗馬は麺太の指導を受けながら、ラーメン作りの奥深さと職人としての心構えを学んでいきます。麺太の厳しい指導の中で、朗馬は少しずつ自分の技術を磨き、ラーメンへの情熱を深めていきます。
物語が進むと、朗馬の前に中華街で名声を誇る若き天才、李玄武が現れます。彼は中華料理の経験とプライドを持ちながらも、ラーメン作りの可能性に興味を抱き、朗馬の作ったラーメンを食べて感銘を受けます。しかし、同時に自身の誇りが刺激され、ラーメン対決を挑むことになります。この対決では、単に技術や味を競うだけでなく、ラーメン作りに対する哲学や職人としての情熱がぶつかり合い、物語は緊張感あふれる展開を見せます。朗馬は麺太から学んだ技術と精神を駆使して、ライバルに挑み、成長していくのです。
『ばりごく麺』の魅力は、ラーメン作りの描写にあります。湯切りや麺の仕込み、スープ作りなどの工程は、まるで魔法のような演出で描かれ、読者に臨場感を与えます。また、登場人物たちの誇張されたセリフや行動は、能條純一らしいユーモアを添え、単なる料理漫画以上の楽しさを提供しています。職人としての真剣な姿勢と、読者を笑わせる軽妙な表現が同居することで、物語は独特のテンポと魅力を持ちます。
総じて、『ばりごく麺』はラーメンを通じて、技術、情熱、人間ドラマを描いた作品です。主人公の成長や師弟関係、ライバルとの競い合いを通して、ラーメン作りの奥深さと職人の心意気が伝わってきます。能條純一ならではの誇張とユーモアが光るこの作品は、ラーメン好きはもちろん、料理漫画や熱い人間ドラマを楽しみたい読者にも強くおすすめできる一作です。
●感想
ラーメン屋さんの話です。
ラーメン好きとしては必読の漫画ですね。
ラーメンの作り方や具材に新たな試みといったグルメ漫画によくある王道要素はあるにはあるものの、それ以上に面白い内容がふんだんに含まれていて、巻数が少ないことも読みやすさになっています。
こんなラーメンを作れるならラーメン屋を目指してみたいものですね。
